誤嚥(ごえん)・・・うまく飲み込めない

1.誤嚥とは

食べ物を飲み込むとまず食道に入ります。しかし上手に飲み込めないと気管の方に入ってしまうことがあり、これを誤嚥といいます。気管へ食物が入りそうになるときに示す反応を『むせ』と呼びます。誤嚥は肺炎や窒息の原因となります。

◆誤嚥(ごえん)性肺炎
  ・・・のどの反射が鈍り細菌が気管に・・・

 高齢者の場合、風邪をこじらせて肺炎を起こすことが少なくありません。
肺炎は日本人の死因の中で4位、しかも肺炎で亡くなる人の9割以上が65歳以上で占められます。抗生物質のおかげで治りやすくなったといっても、お年寄りには今も要注意の病気です。

 誤嚥性肺炎は、口の中の細菌や胃液が、のどの反射が鈍くなって気管に入る(誤嚥)ために起こるもので、高齢者の肺炎の半数以上を占めるといわれます。睡眠中など知らない間に誤嚥することが多いそうです。
むせるイラスト
うがいイラスト
 高齢者は肺炎になっても一般に高熱、せき、たんなどの症状が表れにくいので、「体調が悪いかな?」と思ったら早めに診察を受けましょう。家族も様子を注意深く見てあげてください。

 帰宅時に手洗いやうがいをし、水分も十分とるなど規則正しい生活を心がけましょう。
歯磨きやうがいなどを心がけることが、風邪だけでなく肺炎の予防にもつながります。

 誤嚥すると必ず肺炎になるとは限りませんが、痴呆がすすんでいたり、寝たきりだったりすると危険度は高まるので、注意してあげましょう。

2.誤嚥かも?

3.誤嚥の予防

★食事★
まず食事を工夫しましょう。ご飯をお粥にしたり、おかずも柔らかく煮たり、細かく刻んだりします。ミキサーにかけるのも良い方法です。
形態としては、柔らかさが均一で適当な粘り気があり、口の中でバラバラになりにくいものが最適です。
(※卵豆腐・ゼリー・ババロア・ポタージュスープなど)
逆に、繊維の多いもの(ゴボウなど)、ボソボソした魚、酸味の強いもの、のどに張付き易いもの(海苔など)、いろいろな具が入った汁物(けんちん汁など)は避けたほうが無難です。

嚥下反射に問題がある 食塊形成に問題がある 咀嚼に問題がある
ゴックンと飲み込む機能が低下している人は、細かく刻んだ食べ物やすりつぶしてドロドロになった食べ物はむせる原因です。

@固形でむせる
 →とろみのある食べ物
A水でむせる
 →とろみ水やお茶ゼリー
歯(入れ歯)と舌の動きが悪い人は、噛み砕いた食べ物を口の中でもう一度丸める作業ができないので、刻み食ではむせてしまいます。

@一口大の食べ物
Aとろみのある食べ物
Bやわらかい食べ物
歯や歯茎が悪くて食べ物を細かく噛み砕くことができない人には、あらかじめ刻んだりやわらかくした食べ物が向いています。

@やわらかい食べ物
A押しつぶした食べ物
B刻んだ食べ物(固いものは避ける)

★口腔ケア★
唾液や痰には肺炎の原因となる細菌が存在します。誤嚥による肺炎を防ぐためにも普段から口の中を清潔にしておきましょう。介助するときは、上から覗き込むように立って介助すると、あごが上がり誤嚥しやすくなります。介助する人は身体を低くし、目線を合わせあごを引いてもらいましょう。
誤嚥予防のための口腔ケアで誤嚥を引き起こさないよう注意しましょう。

★食事介助の注意点★

  1. 言葉かけなどで、誤嚥を意識させ、器械に合わせて飲み込むようにしましょう。
  2. のどの動きを見て、飲み込んだか、口の中に食物が溜まっていないかを確認しながら、あせらずにすすめましょう。
  3. 飲み込んだ後さらに1〜2回、空嚥下させると、のどにひっかかった食物を食道に落とすことができます。
  4. むせがつづくようなら、食事を休むか中止します。
  5. 食事中の体位は、上向きにして、飲み込みやすい角度で食べさせます(できれば座位が望ましい)
  6. 食事の形態は、口の中ですりつぶしやすいもの、水分が多めか、流動性のあるものの方が飲み込みやすいでしょう。

★ ゆっくりと落ち着いて一口一口を味わいましょう。

★ 飲み込むときはあごを少し引き気味にしましょう。

★ 口の中のものを飲み込んでから、次のことをしましょう。

4.誤嚥してしまったら

◆飲み込む機能回復◆
◎食事の姿勢 ◎誤嚥を防ぐ訓練
  • 座位が基本。生活にメリハリをつけるためにもベッド上ではなく食卓でとるようにしましょう。
  • 前かがみになりすぎるとむせやすいので、背中と背もたれの間にマットを挟むなど姿勢に気をつけましょう。
  • 麻痺があると体が傾きやすいので、ひじかけと体の間にマットをあて、腕をテーブルの上に置くようにしましょう。
  • 胃液や、胃に入った食べ物が逆流しやすいので、食後2時間位は座っているようにしましょう。
  1. 首を前後左右に曲げ、肩の上げ下げ、マッサージなどでリラックスする
  2. 口の中の感覚が過敏、または鈍くなっている場合は、指やスポンジブラシ、歯ブラシなどで刺激する。
  3. 口に麻痺がある場合は筋肉が硬くなるので、電動歯ブラシの振動を唇や舌に伝えて血行を促進する。
  4. 唇やほおを人さし指と親指で伸ばしたり、縮めたりする筋肉ストレッチをする。舌を前後左右に突き出す動作も効果的です。


お聞きの曲は 【for YOU】
 from:Senses Circuit
 (c)2003 hitoshi
       よりお借りしています。